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2015.11.17
我が社のコーヒーを
「我が社のコーヒーを飲んでみてください。紅茶もおいしいですよ」アメリカ大恐慌の時、9歳のドナルド・キーンさんが3時間泣き続け、父親に念願のヨーロッパ旅行に連れて行ってもらった。妹が亡くなり、父親は自分より妹が好きだから離婚しないだけだと。そのご、15歳のとき両親は離婚、母親とわびしいアパートに。少年時代で最高に楽しかった思い出として「ドナルド・キーン自伝」に書いている。最初の寄港地アイルランドの地元新聞の広告の記載をみて、なんと低姿勢なのだろうと。米国では似たような広告なら我が社のコーヒー、紅茶は世界いちと自慢する。「 もおいしいですよ」の言い方がおかしかったと。9歳の目で見た初めての文化の違いの驚きを書いている。また、フランスの鉄道で、乗客が窓を開ける時、窓の下の金属プレートに「てきぱきと、しかし乱暴にしないで」人生の格好の座右の銘だとも。9歳のこの感性が日本文学に向かったことは、谷崎潤一郎、川端康成、三島由紀夫など日本現代文学を世界に広めた貢献は大きい。
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