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2019.06.26
堀文子 きぶし 
病気がだんだん重くなった夫に付き添って、逗子から名越のトンネルを抜け、小坪の病院まで通うようになりました。その道のりに、淡黄色の花が咲いておりましたが、年ごとに病み衰えていく夫にその花を重ねて不吉な感じにおびえていたわたくしは、その名前を知ることさえ恐ろしいことのような気がしておりました。その花がきぶしだと知ったのは、夫を送ってから、ずいぶんのちのことです。(堀文子:私流に現在を生きる)
花を描く堀文子さんが嫌いなきぶしは描かないと思ったが昭和63年作「冬野の詩」にそれに似たものを描かれている。僕にとり合わせ鏡は山吹。
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