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2016.01.15
創造行為としての解釈
岩鼻やここにもひとり月の客(向井去来)
芭蕉の十哲のひとり向井去来がこの句を作り、情景は岩場がたいらにのびて月見の絶好の場所に行って見ると先客がいたと説明すると、芭蕉は「月の客」は先客でなく、自分自身で、また一人まかり出ましたと告げる場面と解釈したほうが、よりいっそう面白いと言ったそうな。
これには僕自身もおどろいた。
西洋の芸術作品はあくまでも個人の産物であり、作者の意図を正確に理解することが解釈だとの考えだが、日本では、そこから新しく別の世界を描き出すことが必要だ。
「解釈は作品の姿を変える」 高階秀爾さんの「日本人にとって美しさとは何か」はなかなか面白く読んでいる。
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