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2018.07.19
小林秀雄全集月報集成
シンガポールでの戦争から戻ってきた井伏鱒二は余談のなかで、小林秀雄は「この三年間、僕は骨董に夢中になっていた。そのおかげで、やっと文学がわかりかけて来た。」と云った。この言、端倪すべからざるものがあるように思われる。と書いている。
鎌倉の骨董屋で買った器が青山二郎にそれは贋物だと云われ、一晩、寝れずに、いっそ漬物石にぶつけて壊してしまおうかと・・・翌日、壺中居に持って行き、観てもらうと、本物ですといわれ、小林秀雄はそれを壺中居に置いたまま後にしたそうな。小林秀雄の骨董に夢中とはこのくらいのことを云っているのだ。この本は面白いのだ。
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 (入江観が描く中禅寺湖:いっぴきのとんぼ)
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