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2018.04.20
山吹と西行桜
願わくば花のしたにて春死なむ その如月の望月(もちずき)のころ(西行)
遠い昔、信州の桜の満開の時、父が死んだ。満開の桜が散る頃には、あたり一面、山吹の黄色が僕の瞳をうめつくした。少年の頃は何もなかったが、じょじょに大人になるとその思い出が黄色に染められうず高く積まれ重たくなった。この季節はいちばん厭な季節だ。西行、西行桜を想うこの歌はそのころから知っていた。いちばんこころをいやしてくれる。

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