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2017.03.14
シャルリとは誰か? エマニュエル・トッド

2015年1月に起きた「シャルリ・エブド」襲撃事件を受けてフランス各地で行われた「私はシャルリ」デモ。ドイツのメルケルとフランスのオランドが腕を組みパリを行進したニュースを見たとき僕はその意味が初め理解できなかった。つよくその背景・歴史を知りたいと思った。格差拡大と宗教の衰退から排外主義に陥るヨーロッパの衰退に警鐘を鳴らしている本を読み続けている。フランス思想論争劇場にひとりぼっちのなかで、日本はエマニュエル・トッド氏にとって知的な足場のひとつで、心理的な安定のよりどころと彼は言っている。実際、日本のメディアのインタビューが逆輸入される形で、トッド氏はフランスで注目された。

宗教的空白+格差の拡大=外国人恐怖症 の位置づけのなかで日本の場合は左辺は西洋諸国と完全に一致を見るが右辺にはなぞが残るとも明確に述べている。従来の宗教的信念と社会経済的な同質性の崩壊にぐらつく日本は世界の果てよりも少し彼方に、あるいは少しでも「世界の外」のかなた不安を鎮める妙薬を探そうとしている。それはイスラム恐怖症とは異なるリスクだが、ひとつのリスクであると。

ひるがえってこの本を見てみると「シャルリとは誰か?人種差別と没落する西洋」なのだ。

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