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2023.07.05
10日間のパリ 野見山暁治

日経の文化覧 野見山暁治(95歳:文化勲章受賞)さんの10日間のパリを楽しく拝読した。81歳の入江観さんも一緒だ。6月頃、モランデイーを紹介した入江観さんはイタリアに写生旅行。夏過ぎに中国に、そして、野見山暁治さんと当初は7日位の思い出のパリと聞いていたが、結局、10日間のパリ。エッセイで野見山暁治さんが書かれているピカソ美術館でのジャコメッティ、ピカソ二人展でジャコメッティがピカソに一歩も引けてないとの評価は両人の一致した見解なのだろう。そのジャコメッティが混んだカフェで隣になった野見山暁治さんを静物画を描くようにスケッチしていたところは面白い。朝、2人で予定もたてず、気の向いた美術館に行かれたそうだ。野見山暁治さん、入江観さん2人ともフランス留学が永かったが、入江観さんと先月会食の時、この美術館で入江観さんがアラブ系の観光客風から財布から綺麗にお金を盗られた話を聞いた。

年配者の野見山暁治さんに数人のアラブ系の観光者風の人たちが自分たちの持参したカメラで写真を撮ってくれと言い寄り、一回り以上年下の若手の入江観さんが撮影を買って出た。彼らはカメラを両手を高く挙げ上から下のアングルでの撮影を何枚も、希望。丁寧なお礼を言い、去ったあと、気がつけば、フランだけ抜かれたそうな。これには入江観さんもパリっ子の気質も充分心得ていたが、昔も今もパリは変わらずだと笑っていた。

尊敬する先輩格の野見山暁治さんに入江観さんが初めて会ったのも友人の画家のパリのアトリエだそうだ。50年以上の2人の交友はここパリから・・・

2人とも画家として大成されるかたはエッセイーも一流、そして長寿だ。

日々、人間関係の喧騒のなかで身を置くものとしては、羨ましい限り(2016年12月のブログ)

 

日本橋高島屋

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