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2022.10.07
田中清玄

大学4年間で二度の後期試験ボイコット。大隈像の前でひ弱な体型をしたヘルメットをかぶった男女の学生が鉄パイプを持ってセクト同士の内ゲバを観ていた。高校からの先輩Wは池袋の極真空手に入門し弁護士、40代で国会の赤絨毯を踏むことを宣言していた。大槻書房のマルクスの資本論を読破していた。僕が購入した資本論は読破することなく高田馬場に当時あった質屋に持ってゆくと5千円になり、「資本論」が行き来した。「徳、田中清玄は本物だ」と彼からその存在を初めて知った。19歳の時。後年サラリーマン時代事業法人部のごった返す大フロアーの中の僕の机の上に読みかけの大須賀瑞夫「田中清玄自伝」(93年9月30日購入落款)を同期だが年上の三木元首相の息子格さんが手にして、「徳、何回か会っているが一流の人物だ」「面白い親爺だ。いまは伊豆にいていつでも会える、会いに行こうか」とのことだったが暫らくしたら亡くなられた。会えずじまいに。今度、同じく文芸春秋から徳本栄一郎著「20世紀を駆け抜けた快男児」を週末読むことに。現早稲田大学総長の田中愛治氏の父親。コロナ禍開けも近いが、今年は本の当たり年。

 

20世紀を駆け抜けた快男児徳本栄一郎著文芸春秋2022年8月30日初版

 

 

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