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2022.09.29
世界史の構造的理解 長沼伸一郎

過去の世界史が数学や物理の思想にどう影響を受けたかを明らかにするというユニークな特性の本。例えばイスラム文明が西欧に敗れて立場を逆転される契機になったのは、通常の世界史の教科書では16世紀のレバントの海戦とされるが、本書ではむしろその百年後に行われた微積分学をめぐる目に見えない海戦のほうが遥かに決定的と指摘している。今年読んだ本の中で一番刺激的な本。面白いから読んだらと言いつつ犬のマーキングのように13冊のプレゼントはコロナ禍で会話が途切れた僕自身の人間関係の構造的理解に打ってつけかもしれない。

長沼伸一郎著「世界史の構造的理解」PHP研究所2022年7月4日第一版

 

 

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