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2021.07.20
経営と資本の分離 ブリヂストン

「中西元男先生、このCIの依頼はどなたから」と昭和50年の当時のブリヂストンの社長と会食の時。

「石橋寛(石橋財団:アーティゾン美術館館長)さんがパオス事務所に突然相談に来られ始まりました」「あぁ、そうだったのですか」と会食者一同が納得した様子だったそうな。当時、日本では一番のタイヤメーカーだが、世界で6番目。国際的に一番のタイヤメーカーを目指しCI(ブリヂストンは拡がる、世界へ、生活へ)を導入し優れた世界的なイメージ戦略・管理を行った。パオス中西元男はそのプロジェクトの一環でデザインを梅田正徳に任せた。実際その後、米国のファイアーストーンを買収しCI導入の目標通りミシュラン、グッドイヤーを抑え世界一位のタイヤメーカーになった。創業家は石橋寛さんを米国留学に行かせれるが、ビジネススクールに行かず、親に黙って美術・デザイン学校に行ったそうな。時価総額3兆4千億の一部上場会社の筆頭株主は石橋財団、本人も4番目の大株主。株主としての権利は行使するが経営には一切かかわらない。経営と資本の完全な分離。言うは易くなかなかできないことだ。日本の企業でグローバルに展開する企業では稀な企業。これだけの資本があれば、石橋コレクションを抱える財団もさぞかしと思うが、これは本当に芸術が好きでなければ出来ない。公益財団法人を持ち芸術の育成は本当に大変だと思う。世界ナンバーワンになりたい。そのための経営理念の構築のためのCI導入を経営学ではなく美術・デザインを米国で学んだ外部の立場で道筋をつけた石橋寛さん、決断したブリジストンの経営陣。それを行った、今も現役のパオスの中西元男先生はいまでも私が尊敬する唯一の経営者。

 

 

 

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ブリヂストン美術館の閉館からアーティゾン美術館開館までの5年間に収取されたコレクションの展示会

図録表紙:エレイン・デ・クーニングの無題(闘牛)

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ヴァシリー・カンディンスキーの3本の菩提樹が最高

 

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