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2011.11.25
司馬遼太郎 空海の風景より
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 空海が入唐した動機について司馬遼太郎氏は空海の風景のなかで空海が「大日経」と呼ばれる密教の根本経典を発見した事にあると書いている
大日経は従来の経典とはまったく異質の新鮮さを持っていた。それまでの経典が実在のブッダ(釈迦)が説法する形式をとるのに対して、大日経は歴史的実在でない法身の大日如来が、直接、仏の最高の悟りの知恵とは何かと説く。
インドで成立したのは7世紀末頃といわれ、それが唐に伝えられ漢訳されたのは724,5年のこと。空海がうまれる僅年前のこと。インドでは雑密を超えて大日経を中心に据えた新しい密教体制が成立した事は知らなかったに違いないが、当時、思想的年代的最先端の経典が驚く速度で日本にも伝わってきたが、司馬遼太郎によれば、空海がその重要性に気づくまで誰もそれを解せず、諸寺の経堂に埋没していた。(空海の風景より)
十何年ぶりに読み返してみて、空海の偉大さと司馬遼太郎氏が空海を書くに当たり、タイトルを空海の風景としたことがよく分かる 
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