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2024.07.23
パブロピカソ母性 ベルギーマローコレクション
ピカソのデビューは青の時代と呼ばれ、ブルーを基調として、貧しい人々や青春を生きる若者たちを哀愁豊かな色彩とフォルムで多く描いています。ピカソの作品で数十億円する油彩画はこの時期のものです。当版画作品もこの時代のもので、母親が子供をいつくしむ情景がピカソらしい雰囲気の中で描かれています。カラーアクアチントという深みのある銅板技法により、制作は画家、版画家として著名なジャック・ヴィヨン(有名な画家マルセル・デシャンの弟)によって作られ、原版はルーブル美術館に永久保存されています。カリコグラフィとして、しばらくは後刷り版画として販売されてましたが、現在は絶版となって、以後刷られることは未来永劫ありません。当作品は通常のサインとエディションは200部ですが、その前に50部の番号入り作品がコレクター向けに特別版として販売されています。当作品は過去の所有者の履歴(OscarMairlot父子)から考えてその一部と考えられます。シュルリアリズムの世界的なコレクターであったMIRLO父が最も精力的にコレクションしていたのが1920年代から60年代にかけてですが、その時代に世界の頂点に昇ったピカソの版画を先駆的に収集したものと思われます。
彼らの遺産は、ほとんどが、世界的なオークションハウスであるサザビーズ社に出品されましたが、当作品はMIRLOT父子の故郷であるベルギーのオークションに出品されたものです。

カタログレゾネ E670 1930年 BERNHEIMーJEUUE GALERIE(パリ)刊
         65×42.5CM ED 15/50(200)
          自筆サイン付MIRLOTコレクションより













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