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2024.05.28
26歳の安井曾太郎

安井曾太郎 風景10号油彩1914年作(フランス留学時代)





銀座の日動画廊に行きだした25年前、梅原龍三郎の作品は観たことがあるが、安井曾太郎の作品は無い。この作品、安井曾太郎のフランス留学時代に描かれた風景を初めて観た時、木漏れ日が印象的。手元に。毎朝、20分ほど観ることが習慣。26歳の安井曾太郎。小市民的、善識。絵画に向かえば遅筆。ここひと月ほど、観るのが嫌になった。眺めたら、手離れしようかと。翌日、事務所に来て、又いつものように観る。社長室に置いてある安井曾太郎パリ留学時代の45点、1914年、第一次世界大戦が勃発する前に、イギリス経由でこの絵画も日本に。当時日本橋三越で開催した絵画展に安井曾太郎は展示したが、非売品も、一生涯売ることなく、手元に。この作品も、安井曾太郎は非売品として生涯手元に。安井曾太郎の死後、安井はま婦人の鑑定のもと安井はま婦人から売りに出された。京都で年齢も同じく、パリに留学後活躍した、梅原龍三郎は生涯、4500点の作品を残し、安井曾太郎は68歳の生涯で800点ほど。画壇では誰一人、安井曾太郎を悪く言う人はいない。現代画壇の登竜門、安井賞はそこから。そういう巨匠なのだ。今日も110年前、26歳の感性を眺めている。
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