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壺中対談Interview

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2024.09.08
キノコで思い出す事
先週火曜日に突然僕の目の前に現れたそのキノコは、三日後の木曜日に萎れてしまっていた。
初めて見た時は、美しくも妖しい白色だったのが、次の日少し茶色みを帯びだした。
キノコっぽくなってきたと思っていたその次の日に凛として垂直に立派に立っていた佇まいが無惨な姿となっていた。
あまりよろしくないキノコではあったのであろうが、なんとも悲しい思いを残していった。

キノコというといつも思い出すのが、アメリカの現代音楽の作曲家ジョン・ケージである。
ジョン・ケージは作曲家であるだけでなく、思想家であり詩人でありキノコ研究家でもあった。
単なる偶然だが「キノコ(mushroom)」と「音楽(music)」は辞書で隣合わせに並んでいることからキノコを好むようになったとか。
キノコから創作の上での着想を多く得ていたとも。
そんなジョン・ケージであったが、ある朝散歩をしていて、普段は火を通してから食べていた毒キノコを生で食べて、中毒を起こした事があると言う。

手を出さなくてよかった。

菊山武士


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